友達からの「ご飯行こう」に、前より返事をためらうようになった。1回の飲み会で5000円が消えると思うと、つい断ってしまう。そんな自分に、少しもやっとしていませんか。
実は今、この感覚には名前が付いています。「フレンドフレーション」。略して「フレフレ」です。
この記事では、言葉の意味と出どころ、日本で広まった理由、そしてコスパだけで付き合いを減らすときの落とし穴まで整理します。
💸 フレンドフレーションとは 友達付き合いの値上がりのこと
フレンドフレーションは、友達を意味する「フレンド」と、物価が上がり続けることを指す「インフレーション」を合わせた言葉です。
友達との食事、飲み会、旅行、お祝い。こうした付き合いにかかるお金が物価高で重くなり、付き合いを減らしたり、相手を選んだりする現象を指します。
友情に「コスパ」を持ち込む考え方
この言葉が注目されたのは、単にお金が足りないという話ではないからです。
友達付き合いに、かけたお金に見合うかどうか、いわゆるコスパの目線が入ってきた。ここが新しいところなんですよね。
日本で広まったのは2026年の春
日本では、2026年4月ごろからネットのニュースで取り上げられるようになりました。4月17日にはネットのテレビ局が番組で扱い、識者の「必需性の低い交際費は節約の対象」という言葉を紹介しています。
4月21日には、別の解説記事でも「フレフレ」という略し方とともに紹介されました。言葉は海外から来た考え方だ、とも書かれています。
🌍 言葉はどこから来たのか 海外で先に広まった

日本より先に、英語圏でこの言葉は使われていました。2025年10月には、イギリスの雑誌がすでに「友達付き合いを続けるためのお金が上がっている」という記事でこの言葉を取り上げています。
誰が最初に言い出したのかまでは、確かめられませんでした。
アメリカでは3人に2人が付き合いを減らした
その雑誌の記事では、アメリカの金融情報サイトが995人に聞いた調査が紹介されています。住宅費や借金のために、人との付き合いを減らしたという人が65%を超えていたそうです。
世代別では、40代から50代にあたる世代で67%、60代以上の世代で49%とされています。
結婚前のお祝いだけで1人10万円超え
イギリスでは、結婚する友達のために仲間で開くお祝いの会に、1人あたり平均779ポンドかかるという保険会社の数字も紹介されていました。海外で開く場合は1200ポンドです。
日本の円にすると、10万円を大きく超えます。お祝いしたい気持ちはあっても、財布がついてこない。そんな声が出るのも分かりますよね。
韓国でも同じ現象が話題に
2026年7月には、韓国でも若い世代が友達と会う回数を減らしている、という報道が出ています。
物価高は日本だけの話ではありません。フレンドフレーションは、いくつもの国で同時に起きている現象なんです。
🍺 日本で何が変わったのか 数字で見る付き合いの変化
では、日本の付き合い方は実際にどう変わっているのか。海外の日本紹介サイトがまとめた数字を見ていきます。
職場の飲み会は75%から60%へ
ある生命保険会社の調査では、職場の飲み会がある人の割合は、2017年の75%から2025年には60%に下がったとされています。
2024年の同じ会社の調査では、働く人の56.4%が職場の飲み会を「必要ない」と答えたとされています。
若い世代は、外出に使うお金がもともと少ない
同じまとめでは、35歳から59歳が収入の2.6%を外出に使っているのに対し、35歳未満は1.5%を下回り、5年間ほとんど増えていないとされています。
使えるお金が増えないまま、店の値段だけが上がっている。これが今の若い世代の姿なんです。
数字で見ると、これは意外でした
一番意外だったのは、忘年会についての数字です。若い世代の68.8%が、昔ながらの忘年会そのものには価値があると考えている、とされています。
ただし、そのためにお金を払うのは嫌だ、という答えとセットでした。付き合いがいらないのではなく、値段に見合わないと感じている。ここがフレンドフレーションの本当の中身だと思います。
🤔 なぜ友達付き合いが真っ先に節約の対象になるのか
物価が上がると、何かを削らないといけません。その候補に、なぜ友達付き合いが入りやすいのか。理由はいくつかありそうです。
削っても今日の生活は困らないから
食費や家賃は、削ると生活がすぐ苦しくなります。一方で、友達との食事を1回断っても、明日の生活はふつうに回ります。
必需性が低い出費、という言い方はまさにこれです。削りやすいところから削るのは、自然な判断ですよね。
値上がりが目に見えやすいから
もう一つは、値上がりの見えやすさです。外食の値段や飲み会の会費は、前との違いが1回ごとにはっきり分かります。
食品の値上げが続いていることは、こちらでも詳しく書いています。
自分のためにお金を使いたいから
三つ目は、使い道の優先順位です。限られたお金なら、付き合いより自分の趣味や将来のために使いたい。そう考える人が増えているとされています。
何にお金を使うと満たされるのかは、人によって違います。お金と気分の関係は、こちらで扱っています。
⚠️ コスパだけで友達を減らすと、戻したいときに戻しにくくなります

ここは気をつけたいところです。節約の考え方として、付き合いを見直すのは悪いことではありません。ただ、コスパだけで決めると、あとで困ることがあります。
友達は、あとから買い足せない
食費や服は、お金に余裕ができたらまた増やせます。でも、何度も断った相手との関係は、お金が戻っても元どおりになるとは限りません。
誘いが減り、やがて連絡がなくなる。付き合いは、止めるのは簡単でも、戻すのには時間がかかると思います。
「割に合わない」の中身を分けて考える
もう一つの落とし穴は、「割に合わない」の中身をまとめてしまうことです。
お金が高いのか。時間がもったいないのか。それとも、その場が楽しくないのか。理由が違えば、答えも変わります。
お金が理由なら、会い方を変えればいい。楽しくないのが理由なら、その付き合いは見直してもいい。ここを分けずに全部を切ると、残したかった関係まで手放してしまいます。
一緒にいて疲れる相手との距離の取り方は、こちらで書いています。
🧭 お金をかけずに付き合いを続ける方法 会い方ごとに比べた
最後に、お金をかけずに付き合いを続ける会い方を並べておきます。
| 会い方 | 向いている相手 | 合わない条件 |
|---|---|---|
| 昼のランチにする | 久しぶりに会う友達、話がしたい相手 | 仕事の都合で昼に時間がとれないとき |
| 家に集まって持ち寄る | 気心の知れた少人数の友達 | 部屋が狭い、人を呼べない住まいのとき |
| 散歩や公園で会う | 近くに住んでいる友達 | 雨の日、暑さ寒さが厳しい季節 |
| 電話やビデオ通話にする | 遠くに住んでいる友達 | 顔を合わせて話したい、大事な相談 |
| 会う回数を減らし、1回を大事にする | 付き合いの長い友達 | 相手が気軽に何度も会いたいタイプのとき |
おすすめは、断る代わりに会い方を提案することだと思います。「飲み会は厳しいけど、ランチならどう?」の一言で、関係は切れずにすみます。
外食や旅行の値上がりの中で、どこにお金を残すかを考えるときは、こちらも参考になります。
フレンドフレーションは、友達がいらなくなった話ではありません。付き合いにかかるお金が上がり、会い方を選び直す時期に来ている、という話です。値段で切る前に、会い方を変えられないか。一度だけ考えてみてほしいと思います。


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