停電の備えというと、まず明かりと電池を思い浮かべる人が多いと思います。でも実際に困るのは、その次に来る「食事」のほうなんですよね。
しかもここには、意外と知られていない落とし穴があります。ガスが生きていても、料理ができないことがあるんです。
この記事では、電気が止まった家で食べるための準備を、順番に整理していきます。
🍚 停電するとガスが使えても困る理由
まず、電気が止まったときに使えなくなるものを並べてみます。
ここまでは想像がつくと思います。問題は次です。
いまのガス給湯器は、電気で点火や制御をしているものがほとんどです。つまり停電するとガスが供給されていてもお湯が出ません。
ガスコンロも同じで、電池式の点火なら使えますが、停電時に安全装置で止まる仕様のものもあります。「うちはガスだから大丈夫」は、確認してみないと分からないんです。

🔥 熱源をどう確保するか
そこで用意しておきたいのがカセットコンロです。電気もガスの配管も使わずに火が使えます。
必要な本数の目安も出ています。農林水産省は、カセットボンベを1人1週間あたり約6本としています。ボンベ1本でおよそ60分の使用ができる計算ですね。
ここで見落とされやすいのが期限です。カセットボンベには使用期限があり、目安はおよそ7年。コンロ本体も、交換の目安はおよそ10年とされています。
つまり買っておしまいではなく、期限の管理が必要な備えなんです。押し入れに入れっぱなしのボンベがある家は、一度確認してみてください。
水についても目安があります。飲料用と調理用をあわせて1人1日3リットル。1週間分なら21リットルです。

🍙 熱源がなくても食べられるものを混ぜる
カセットコンロがあっても、ボンベは有限です。だから「火を使わなくても食べられるもの」を何食分か混ぜておくと、気持ちがかなり楽になります。
その代表がアルファ米です。お湯を注げば15分ほど、水でも60分ほどで食べられる状態になります。
水で作れるというのがポイントです。熱源が確保できなかった日でも、ごはんが食べられます。しかも長期保存ができるので、入れ替えの手間も少なめです。
味の種類を何種類か混ぜておくのもおすすめです。同じものが続くと、大人はともかく子どもが食べなくなります。
水でもお湯でも作れるアルファ米です。熱源がない日の主食として。
🍳 電気を使わずにごはんを炊く選択肢
もう1つ、面白い選択肢があります。タイガー魔法瓶の「魔法のかまどごはん」です。
これは電気もガスも使わず、丸めた新聞紙を燃やしてごはんを炊く道具です。もともとは防災を目的に作られたものですね。
温かいごはんが炊けるというのは、思っている以上に大きいです。避難生活で気持ちがすり減っているとき、食事の温度は効きます。
ただし屋外で使うものなので、集合住宅で使える場所があるかは事前に確認が必要です。ベランダで火を使えるかどうかは、規約によります。
電気もガスも使わず新聞紙で炊飯できる道具です。使う場所の確保だけ先に確認してください。
💡 明かりは「1人に1つ」で考える
ここから明かりの話です。ポイントは数で、家に1つでは足りません。
理由は単純で、誰かがトイレに行くと部屋が暗くなるからです。家族の人数分あって初めて、それぞれが動けます。
そして、ろうそくは避けてください。地震のあとは余震で倒れる可能性がありますし、暗い中で火を扱うのは危険です。過去の災害でも、停電中の火の使用が火災につながった例が指摘されています。
| 明かりの種類 | 向いている人 | 合わない条件 |
|---|---|---|
| 乾電池式ランタン | 長期の停電に備えたい | 電池の在庫を管理したくない |
| 充電式ランタン | 普段から使いたい | 充電を忘れがち |
| ヘッドライト | 両手を使いたい/移動が多い | 部屋全体を照らしたい |
| ろうそく | ー | 地震のあと/小さな子どもやペットがいる |
いちばん現実的なのは、部屋用のランタンを人数分と、ヘッドライトを1つか2つ。この組み合わせです。

🎒 何から揃えるか迷ったら
ここまで読んで「結局どれから買えばいいの」と思った人もいると思います。個別に選ぶのが大変なら、まとまったセットから入るのも1つの方法です。
防災士が監修している防災グッズなら、必要なものの抜けが少なくなります。全部を自分で選ぼうとして結局買わないより、まず1セット家に置くほうが前に進みます。
防災士が監修した防災グッズです。何から揃えるか決められない人の最初の1歩に。
🙅 こんな人には向きません
この記事の準備は、次のような場合には合いません。
4つ目は特に大事です。セットを買って安心してしまうと、その人だけ食べるものがない、という状況が起こります。
📝 まとめ 3つだけ揃える
もう一度整理します。熱源、熱源がなくても食べられるもの、人数分の明かり。この3つです。
数字の目安も出ています。水は1人1日3リットル、カセットボンベは1人1週間で約6本。まずはこの2つを満たすところから始めれば大丈夫です。
そして買ったあとは、期限を確認する日を決めてください。防災の日でも、誕生月でも構いません。備えは、使える状態で置いてあって初めて備えになります。
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