親の様子が変わってきた。ひとりで大丈夫だろうか。
そう思っても、何から手をつければいいのか分かりません。介護保険という言葉は知っていても、どこに行けばいいのかは教わる機会がないからです。
この記事では、最初の一歩から順番に整理していきます。
📍最初に行く場所

答えを先に書きます。地域包括支援センターです。
市区町村が設置している相談窓口で、高齢者に関することを幅広く扱っています。相談は無料で、申請前の段階から使えます。
役所の介護保険課でも受け付けていますが、まだ申請するかどうか決めていない段階なら、こちらのほうが話しやすいです。
場所が分からないときは、市区町村の名前と地域包括支援センターで検索すれば出てきます。電話だけでも相談できます。
親が住んでいる地域のセンターが担当になります。自分が離れて暮らしている場合も、親の住所の側に連絡してください。
⏰早めに動いていい理由
まだ大丈夫かもしれない、という段階で相談していいです。
理由は、申請してから実際に使えるようになるまで、時間がかかるからです。目安として一か月ほどかかります。
必要になってから動くと、その一か月をどう乗り切るかで困ります。
それに、相談したからといって申請しなければならないわけではありません。話を聞いて、まだ早いと分かればそれで終わりです。
早すぎて怒られることはありません。
📋申請の流れ
流れは、大きく四つです。
まず申請します。市区町村の窓口か、地域包括支援センターで代行してもらえます。
次に調査があります。調査員が自宅に来て、本人の状態を確認します。同時に、かかりつけ医に意見書を書いてもらいます。
そのあと審査があり、結果が通知されます。ここまでで一か月ほどです。
最後に、ケアマネジャーを決めて、どのサービスを使うかの計画を立てます。ここから実際の利用が始まります。
🏠調査の日に気をつけること
これは、多くの人が後悔するところです。
調査の日、本人が普段よりしっかり振る舞うことがあります。人が来ると、気を張るからです。
その結果、実際より軽く判定されることがあります。
だから、家族が同席してください。そして、普段の様子を伝えてください。夜はどうか、できない日はどれくらいあるか、失敗したことはあるか。
本人の前で言いにくい場合は、メモを渡す方法があります。調査員に、別で話せますかと伝えても構いません。
困っていることを、遠慮せずに伝えてください。よく見せる必要はありません。
📅かかりつけ医にも伝えておく
意見書を書くのは、かかりつけの医師です。
普段の診察では、生活の困りごとまで話していないことが多いです。だから、申請することを事前に伝えておいてください。
家でどう困っているかを、診察のときに話しておく。それだけで、意見書の内容が変わります。
かかりつけ医がいない場合は、窓口で相談してください。指定される場合があります。
📊要支援と要介護の違い
結果は、非該当、要支援1から2、要介護1から5に分かれます。
要支援は、いまはある程度できているけれど、支援があれば悪化を防げる状態です。使えるサービスは限られます。
要介護は、日常の動作に介助が必要な状態です。数字が大きいほど、使える上限額が増えます。
非該当だった場合でも、市区町村が独自にやっているサービスが使えることがあります。あきらめずに窓口で確認してください。
結果に納得できない場合は、区分変更の申請ができます。状態が変わったときも同じです。
👤ケアマネジャーの選び方

認定が出たら、ケアマネジャーを決めます。ここは、その後の使いやすさを左右します。
地域包括支援センターで、事業所の一覧をもらえます。どこを選んでも構いません。
選ぶときに見るのは、連絡が取りやすいかどうかです。相性が合わないと感じたら、途中で変更もできます。言い出しにくいですが、変えていいものです。
合わない人と何年も付き合う必要はありません。
💴お金のこと
介護保険のサービスは、原則として費用の一部を自己負担します。所得によって割合が変わります。
使える上限額は、認定の区分ごとに決まっています。上限を超えた分は全額自己負担になります。
施設に入る場合は、居住費や食費が別にかかります。所得によって軽減される制度があるので、必ず窓口で確認してください。
お金の話は、ケアマネジャーに率直に伝えて大丈夫です。予算に合わせて組み立ててもらえます。
⏳認定を待てないとき
急に必要になることもあります。退院が決まったのに、認定がまだ出ていない、という場合です。
このときは、暫定的にサービスを使う方法があります。認定が出る前提で先に始める形です。
ただし、結果によっては自己負担が増える可能性があります。判断はケアマネジャーと相談してください。
入院中なら、病院の医療ソーシャルワーカーに相談するのが早いです。退院と同時に使えるよう調整してくれます。
親が入院したとき最初にやること
🙅家族だけで抱えない

介護は、始まってしまうと終わりが見えません。
だから、最初の段階で人を入れてください。ケアマネジャー、ヘルパー、デイサービス。使えるものは使ってください。
自分でやったほうが早い、と思う場面は多いです。でも、その積み重ねで動けなくなります。
倒れてしまえば、その先が続きません。休むことは、手を抜くことではありません。
断れないのは優しさではない
きょうだいがいる場合は、早い段階で分担を決めてください。あとから話し合うと、こじれます。
📝今日からできる三つ
一つめは、親の住所の地域包括支援センターの電話番号を調べること。
二つめは、気になっている様子をメモしておくこと。いつから、何ができなくなったか。
三つめは、かかりつけ医の名前と診察の曜日を確認すること。
三つとも、今日中にできます。動くのはそのあとで構いません。
✅まとめ
最初に行くのは地域包括支援センターです。相談は無料で、まだ申請しない段階でも使えます。
申請から利用まで一か月ほどかかるので、早めに動いてください。調査の日は家族が同席し、普段の様子を正直に伝えてください。
そして、家族だけで抱えないでください。使える制度は、使うために作られています。



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