朝、起きるのがつらい。
前は普通にできていたことが、急に重く感じる。家族のひとことでイライラして、あとで自分がいやになる。
疲れているだけだと思って、そのまま過ごしている方が多いです。
でも、40代の半ばに入ってこういう変化が続いているなら、体のほうが先に動いているのかもしれません。
この記事では、始まりのサイン、何科に行けばいいのか、そして更年期ではない病気との見分け方までまとめました。
📅 始まりのサインは、月経の周期です

一番分かりやすい手がかりから書きます。
日本人の平均的な閉経の年齢は50.5歳です。更年期というのは、その前後5年ずつ、およそ10年間を指します。年齢でいうと45歳から55歳ごろです。
そして、始まりは体調ではありません。月経の周期の変化です。
日本産科婦人科学会の説明では、卵巣の働きが落ち始めると、まず周期が短くなります。さらに落ちると、今度は周期が長くなり、最後に閉経を迎えます。
つまり、最初に来るのは「早くなる」ほうです。ここを見落とす方が多いです。
40歳を過ぎて周期が乱れ始めたら、入り口に来ているのかもしれない、と考えていいとされています。
なお、閉経と診断されるのは、最後の月経から1年以上たったときです。その場で分かるものではありません。
🌡 出てくる症状は、体と心の両方です
症状は大きく三つに分かれます。
一つ目は、ほてり、のぼせ、急に汗が出る、といったものです。これが更年期と聞いて多くの人が思い浮かべるものです。
二つ目は、めまい、動悸、頭痛、肩こり、腰や背中の痛み、関節の痛み、冷え、しびれ、疲れやすさです。
三つ目は、気分の落ち込み、意欲が出ない、イライラする、感情が安定しない、眠れない、といったものです。
ここで大事なのは、三つ目も更年期の症状だという点です。
気分の問題を、性格や気合いのせいにしてしまう方が多いです。そうではありません。
そして、何らかの症状がある人は同じ年代の6割から8割にのぼるとされています。珍しいことではありません。
🌀 なぜ、こんなに種類が多いのか
症状の一覧を見ると、ばらばらに感じます。ほてりと肩こりと気分の落ち込みが、同じ原因から来るとは思えません。
でも、つながっています。
体温を調節する、心臓の速さを決める、眠りに入る、汗を出す。こういう働きは、自分で意識しなくても動いています。その仕組みが、女性ホルモンの変化に振り回されている状態です。
だから、暑くもないのに汗が出ます。眠る時間になっても頭が冴えます。心臓が急に速くなります。
この仕組みそのものを知っておくと、症状が出たときに慌てなくなります。何が起きているか分かるだけで、体は少し楽になります。
【体調不良がよくならない人におすすめ】本当の自律神経の仕組み🍊メンタフィジカリストりょう【TikTok LIVE】
🏥 何科に行けばいいのか

答えは、まず婦人科です。
理由があります。婦人科では、問診と血液検査で女性ホルモンの状態を確かめられます。更年期かどうかを判断する材料がそろっています。
もう一つ、大事な理由があります。他の病気が隠れていないかを、ある程度そこで確認できます。
厚生労働省の情報サイトでも、更年期の世代で体調不良が続くときは早めに婦人科で相談することがすすめられています。
いくつも症状があると、内科、整形外科、耳鼻科と回ってしまいがちです。時間もお金もかかって、結局はっきりしないまま終わります。
先に婦人科に行くほうが近道になります。
🔍 更年期ではない場合もあります
ここは正直に書きます。同じ症状が出る、別の病気があります。
甲状腺の働きが落ちても、疲れやすさ、冷え、気分の落ち込みが出ます。貧血でも、動悸やだるさが出ます。
だから、自己判断で「更年期だから仕方ない」と片づけるのは危ないです。
日本産科婦人科学会も、深刻な病気が隠れていないか確認しておくことは大切だとしています。場合によっては、内科や整形外科、心療内科への受診をすすめることがあると書かれています。
血液検査を一度受けるだけで、そこがはっきりします。
📋 受診を考える目安
線を引いておきます。
日常生活に支障が出ているとき。仕事でミスが増えた、家事が回らない、外に出るのがつらい。この状態なら相談の段階です。
眠れない日が2週間以上続いているとき。睡眠は、軽く見られがちですが影響が大きいです。
気分の落ち込みが2週間以上続いていて、休みの日も晴れないとき。
月経の量が急に増えた、期間が長引く、月経ではない出血があるとき。これは更年期とは別に確認が必要です。
40歳より前に月経が止まった、または3か月以上ないとき。この場合は、早めに婦人科を受診してください。
そして、60代以降になってから始まった症状は、更年期障害ではないとされています。別の原因を探すことになります。
行き先は婦人科です。近くにない場合は、内科でも相談できます。そこから紹介してもらえます。
📊 相談先の使い分け
迷いやすいので、並べます。
| 相談先 | 向いている場面 | 費用の目安 | 合わない条件 |
|---|---|---|---|
| 婦人科 | 月経の変化がある。全体を一度に見てほしい | 初診で3,000円から5,000円ほど | 緊急の症状があるときは救急へ |
| 内科 | 婦人科が近くにない。他の病気も心配 | 初診で2,000円台から | ホルモンの詳しい検査はできない場合があります |
| 心療内科 | 気分の落ち込みが中心でつらい | 初診で3,000円前後 | 体の症状の原因は分かりません |
| 職場の相談窓口 | 働き方を調整したい | 無料 | 診断や治療はできません |
一番はじめは婦人科です。ここから始めると、次に行く場所も教えてもらえます。
気持ちの整理がつかないときの相談先は、こちらにまとめてあります。
🧘 受診してからが、本番です
診察を受けて、原因が分かった。それで終わりではありません。
薬を使う場合でも、効いてくるまでに時間がかかります。その間も、イライラや落ち込みの波はやってきます。
ここで多くの方がつまずきます。気持ちの波を、意志の力で抑え込もうとするからです。
抑え込もうとすると、余計に長引きます。波が来ていることに気づいて、通り過ぎるまで待つほうが早く収まります。
その待ち方には、練習できる形があります。
【メンタフィジカリストりょう🍊TikTok LIVE】メンタルトレーニング【体調不良がよくならない人におすすめ】
⚠️ ここでつまずきます
一つ目は、我慢することです。
「みんな通る道だから」と言われて、そのままにしてしまう方が多いです。つらい期間は5年ほどとも言われますが、治療でその5年を楽に過ごせます。
二つ目は、症状を一つだけ伝えることです。
診察のときは、気になっている症状を全部言ってください。ばらばらに見える症状が、つながっていることがあります。
三つ目は、記録がないことです。
月経がいつ来たか、どんな症状がいつ出たか。簡単なメモがあると、診察が早く進みます。手帳の端に一行で十分です。
四つ目は、家族に説明しないことです。
見た目に変化がないので、周りには伝わりません。「体の変化が起きている時期だ」と一度伝えるだけで、家の中の空気が変わることがあります。
🌱 今日からできる三つ
一つ目。手帳かスマホに、月経の始まった日を記録し始めてください。今日からで大丈夫です。
二つ目。気になる症状を三つだけ書き出します。診察のときにそのまま見せられます。
三つ目。近くの婦人科を一つ調べておきます。予約が必要かどうかだけ見れば十分です。
全部で15分ほどです。受診するかどうかは、まだ決めなくて大丈夫です。
季節の変わり目は症状が重なりやすいので、こちらも合わせてどうぞ。
🙅 こんな人には向きません
この記事は、次のような方には向いていません。
すでに治療を受けている方。薬や治療法の中身は扱っていません。主治医に確認してください。
ホルモンを補う治療の詳しい内容を知りたい方。受けられない体の条件があるので、ここでは書いていません。診察で確認することになります。
男性の更年期について知りたい方。この記事は女性の場合を中心に書いています。年代は近いですが、行き先が泌尿器科になります。
20代や30代で同じ症状がある方。年齢的に更年期ではないとされています。別の原因を探すほうが早いです。


コメント