インフルエンサーの投稿に、PRという文字がよく付いています。
前は付いていなかった気がするのに、最近はどこにでも見かけます。
これ、実は法律で決まったことなんです。しかも、処分されるのは投稿した本人ではありません。
この記事では、いつから始まって、誰が対象になるのか、何段も掘っていきます。
📅 2023年10月1日から法律の対象になりました

まず、いつ始まったのかを確認します。
2023年10月1日から、広告であることを隠したステルスマーケティングが、景品表示法という法律で規制されるようになりました。
景品表示法とは何か
景品表示法の正式名称は、不当景品類及び不当表示防止法です。もともとは、実際より良く見せる表示や、過大な景品をつけて客を集める行為を禁止する法律でした。
そこに、2023年10月から、ステルスマーケティングという項目が新しく加わったことになります。第三者を装って商品を宣伝することが、法律で正式に禁止された行為の一つになったわけです。
なぜ2023年だったのか
消費者庁は2023年3月に、この規制を10月から始めると発表しています。発表から施行まで、半年ほどの準備期間が設けられていました。
半年という期間は、企業やインフルエンサーが表記のルールを整えるための猶予だったと考えられます。いきなり法律を変えるのではなく、周知のための時間を先に確保する、という進め方です。
⚖️ 処分されるのは広告主であって投稿者ではありません
ここが、一番誤解されやすい部分です。
規制対象はインフルエンサーではありません
規制の対象は広告主であって、インフルエンサーや一般の投稿者は処分されないとされています。
つまり、PR表記を忘れた投稿を実際にアップした本人ではなく、その投稿を依頼した企業のほうが法律違反に問われる仕組みです。
なぜ投稿者ではなく企業が対象なのか
この仕組みには理由があります。景品表示法は、もともと事業者の表示行為を規制する法律です。個人の発信そのものを取り締まる法律ではありません。
だから、依頼した企業の側に、広告であることをきちんと明示させる責任を負わせる形になっています。投稿する側は、企業から広告だと伝えられれば、PRと書くだけで済みます。責任の所在を、依頼する側にはっきり置いた制度だということです。
たとえ金銭のやり取りがなくても対象になります
たとえ金銭授受が発生していなくても、法規制の対象となる場合があるとされています。商品を無償で提供されただけの場合でも、その見返りに投稿を頼まれていれば、広告としての表示が必要になるということです。
お金をもらっていないから大丈夫、という考え方は通用しません。
🏷️ ハッシュタグに紛れ込ませると違反になります

法律ができたことで、避けなければいけない具体的なパターンも見えてきました。
分かりにくい場所に書くのはNGです
大量のハッシュタグの中にPRと表示してある場合などは、不明瞭で分かりにくいと判断されることがあるとされています。
たとえば、最近のお気に入りという言葉のあとに、アイシャドウ、コスメといったタグを10個近く並べて、その最後にひっそりPRと入れる。こういう書き方は、見つけにくいという理由で違反になりうるということです。
対象は投稿だけでなくテレビや雑誌にも及びます
この規制は、インターネットやSNSだけでなく、新聞やテレビ、雑誌などのマスメディアも含めた全ての媒体が対象になるとされています。テレビ番組や雑誌の編集記事なども含まれます。
SNSだけの話だと思っていた人にとっては、意外な範囲の広さだと思います。テレビの情報番組で紹介された商品にも、広告であれば同じルールが適用されるということです。
⚠️ 初めての行政処分は医療機関でした
法律ができてから、実際にどんな処分が出ているのか、実例も見ておきます。
2024年6月に最初の処分が出ました
2023年10月に導入されたステマ規制のもと、最初の行政処分の事例が出たのは2024年6月です。消費者庁は、ある診療所が提供する診療サービスの表示について、景品表示法違反が認められたとして、措置命令を行いました。
つまり、法律ができてから最初の処分まで、8か月ほどの時間がありました。この期間、実際にどこまでが違反になるのか、明確な線引きの実例がない状態が続いていたことになります。
医療という意外な分野から始まりました
多くの人がステマと聞いて想像するのは、化粧品やグルメの紹介だと思います。でも、最初の処分の対象になったのは、診療サービスというまったく違う分野でした。
この実例は、規制の範囲が特定の業界に限られたものではなく、広告全般に及ぶことを示しています。飲食店のクチコミ投稿から、医療機関の広告まで、同じ法律の枠組みの中で扱われているわけです。


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