フードコートの少し古びた椅子。
トレーに乗ったバーガーから、メンチの油がじゅわっと滲む。
「でかすぎない?」と笑いながら、なぜか写真を撮ってしまう。
ドムドムバーガー。
あなたはもう、その“異様な存在感”を知っているはずです。
でも──
なぜ今、再び話題になるのか。
なぜ消えずに、むしろ“濃く”なったのか。
今日はそこだけを、削ぎ落として考えます。
🍔 ドムドムバーガーの現在|縮小は敗北だったのか?
かつて400店舗以上。
その後、20店舗台まで減少。
数字だけ見れば「敗北」です。
でも、ここに最初の“発見”があります。
規模を失ったからこそ、比較対象から外れた。
マクドナルドの価格戦略。
モスバーガーの品質戦略。
その真ん中で戦う必要が、なくなった。
市場構造上、弱者が同じ土俵に立てば摩耗します。
価格も広告も資本も、勝ち目は薄い。
ではどうするか。
ドムドムが選んだのは、
「効率を捨てる」ことでした。
🔥 非効率という武器|“わんぱく”は戦略だった
丸ごとカニ。
春菊のかき揚げ。
全長21cmのメンチ。
合理的ではありません。
オペレーションも重い。
でもここに核心があります。
効率化が進んだ市場ほど、非効率はエンタメになる。
大手は“予測可能な安心”を売る。
ドムドムは“予測不能な興奮”を売る。
どちらが正しいかではなく、
どちらを欲しているか。
今の消費者は、
「正解」よりも「語れる体験」を選ぶ傾向があります。
SNS時代では特に。
「これ、見て。」
「デカすぎて笑った。」
その一言が拡散装置になる。
つまりドムドムは、
味だけでなく“会話の種”を売っている。
ここが大きな違いです。
👩🍳 藤﨑忍社長の視点|“自分が面白いか”で決める
V字回復の中心には、藤﨑忍社長の存在があります。
MBA理論というより、
「自分が客ならワクワクするか?」という判断軸。
これが二つ目の発見です。
業界常識を通さない。
前例を気にしない。
でも無謀ではない。
ファンの温度を、ちゃんと観察している。
どむぞうくんのグッズ。
POPUP展開。
SNSでの反応。
売上規模は大手に及ばなくても、
ファンの密度は高い。
大きな池ではなく、
深い井戸を掘った。
それが今のドムドムです。
🌍 今なぜ刺さるのか|現代人の“欠乏”
三つ目の「なぜ」。
なぜ今、ドムドムは熱いのか。
それは、
効率社会に疲れている人が増えているから。
最適解。
タイパ。
コスパ。
正しい。でも、少し窮屈。
ドムドムは違う。
「でかい。」
「はみ出てる。」
「食べにくい。」
合理性をあえて崩す。
その姿勢が、
どこか人間的に見える。
完璧じゃない。
でも楽しそう。
その“余白”が、
応援したくなる理由になります。
これは単なる飲食店の話ではありません。
ブランドとは、何者として立つかの宣言。
ドムドムは言っています。
「普通にならない」と。
🚀 私たちへの示唆|ドムドム的思考
もしあなたが、
強い競合に囲まれているなら。
次の3つだけ考えてみてください。
1️⃣ 効率を1つ捨てられないか?
2️⃣ “自分が本気で面白い”軸は何か?
3️⃣ ファンが語りたくなる要素はあるか?
市場で勝つ前に、
“誰に愛されるか”を決める。
ドムドムの復活は、
資本の逆転劇ではありません。
“純度”の逆転劇です。
次に店舗へ行ったとき、
バーガーの重みを感じながら、
少しだけ考えてみてください。
あなたの仕事は、
ちゃんと“はみ出していますか?”
