たとえば「なんとなく今日は無理したくないな…」とか、「なぜか胸の奥がざわつく」とか。
言葉にできない“感覚”って、誰しも経験してると思うんですよね。
それは気分でも思い込みでもなくて、体が発しているメッセージなんだと知ったとき、私はちょっとホッとしたんです。
「ああ、ちゃんと自分の内側は生きてるんだ」って。
今回のテーマ「内受容感覚(第六感)」は、まさにその“内側の声”を感じ取る力。
この感覚を知ることで、心と体のつながりがやわらかく見えてきます。
■ 「第六感」は“特別な力”じゃなかった
「第六感」と聞くと、霊感とか第3の目とか、ちょっとスピリチュアルな印象を持つ人も多いかもしれません。
でも、科学者たちが言っている第六感は 「内受容感覚(Interoception)」 と呼ばれる、もっと現実的な感覚です。
それは、
- おなかが減っている「空腹感」
- 運動後の「心臓がドクドクする感じ」
- 不安のときの「胸の締めつけ」
- 深呼吸して落ち着くあの感覚
こうした “身体の内部で起きていることを感じる力” のこと。
私たちは視覚や聴覚など“外の世界”を感じ取る感覚には気づきやすいのに、
“内側の世界”は、普段ほとんど意識していません。
でも実はこの第六感こそ、
心の安定や健康状態に直結している感覚 なんです。
■ なぜこの“第六感”が注目されているのか?
ここが今回の一番のポイント。
最近の研究で、内受容感覚が乱れると、
- 慢性的なストレス
- 自律神経の乱れ
- 不安やうつ
- 摂食障害
- 慢性疼痛
- 免疫バランスの崩れ
など、「心」と「体」両方に影響することが分かってきたんです。
逆に言えば、
内受容感覚が整うと、
- 直感が冴える
- モヤモヤに早く気づける
- 疲れにくくなる
- 自分に優しくなれる
- 「今ここ」に戻ってこられる
という、心の余裕が戻ってきます。
私たちがよく言う “自分軸” って、
実は 内受容感覚が育っている人の共通点 でもあるんですよね。
■ 心と体は「同じ場所」でつながっている
内受容感覚を支えているのは、
体の奥に張り巡らされた 神経のネットワーク です。
心臓、肺、胃、腸、血管、免疫系…
体のあらゆる場所から、休まずメッセージが送られています。
それを脳が受け取り、まとめあげて、
「いま、私はこう感じている」と判断している。
つまり私たちの感情は、思考だけでつくられているわけじゃない。
身体の信号が“感情の素材”になっている んです。
たとえば不安のときって、
理由より先に体が反応していること、多くないですか?
胸がざわつく → 不安
体が重い → やる気がない
呼吸が浅い → 緊張している
これ、全部内受容感覚経由の感情です。
だから逆に、
呼吸を整える
姿勢をゆるめる
あたたかいものを飲む
こうした「体から心を整える」アプローチが効くわけですね。
■ 内受容感覚を取り戻す小さな習慣
ここがすごく大事。
この感覚は“鍛えることができる”んです。
簡単にできるものだけ紹介するね。
- ① 深呼吸を3回だけする
- ② 胸やお腹に手を置く
- ③ コップ1杯の水を「味わって」飲む
- ④ 5秒だけ目を閉じて今の自分を感じる
たったこれだけでも、
「内側に戻る回路」が少しずつ育ちます。
大事なのは、“うまくやること” じゃなくて、
「自分の中に戻る時間をつくること」。
ほんの数十秒でいいんです。
自分を見失いそうな日こそ、そっと思い出してあげてください。
■ 最後に:私たちは「外の世界」にばかり意識を向けてきた
評価、比較、成果、効率、役割…
外に向かうことは上手になったのに、
そのぶん、内側の声は小さくなっていきました。
でも、内受容感覚という“第六感”は、
いつだってちゃんと私たちの中にあります。
「今日はすこし休みたい」
「これは違う」
「もう無理しなくていいよ」
その声を受け取れるようになると、
生き方のリズムが変わり始めます。
自分に戻る力が、静かに回復していきます。
その回復は、派手じゃないけれど
とても“やさしい革命”なんですよね。
